2025年から「103万円の壁」が「160万円の壁」に引き上げられることになり、私たち共働き主婦の働き方の選択肢が広がりました。
「今の扶養内パートを続けるべき?」「時間を増やして160万円まで稼ぐ?」「思い切ってフルタイムで働くべき?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、2025年の税制改正を踏まえた、共働き主婦の3つの働き方(扶養内、パートタイム、フルタイム)を徹底比較し、あなたの状況に最適な選択をサポートします。
2025年から変わる共働き主婦の働き方の選択肢

2025年の税制改正により、共働き主婦の働き方の選択肢はどう変わるのでしょうか?まずは基本的な3つの働き方について理解しましょう。
3つの働き方の基本データ
| 働き方 | 年収目安 | 週あたり勤務時間 | 時給1,200円の場合の月間労働時間 |
| 扶養内パート | 103万円~130万円 | 週20~25時間 | 月86~108時間 |
| パートタイム | 130万円~160万円 | 週25~30時間 | 月108~133時間 |
| フルタイム | 200万円以上 | 週40時間 | 月167時間以上 |
2025年からの変更点
「103万円の壁」から「160万円の壁」への引き上げ:
- 基礎控除:48万円 → 最大95万円(+47万円)
- 給与所得控除:55万円 → 65万円(+10万円)
- これにより年収160万円まで所得税がかからなくなる
この変更により、共働き主婦の働き方の選択肢は次の3つに整理できます。
扶養内パート(130万円まで)のメリット・デメリット
扶養内パートは、配偶者の扶養範囲内(年収130万円未満)で働く形態です。2025年からは、所得税の非課税枠が160万円に引き上げられますが、社会保険の壁(130万円)は変わらないため、多くの主婦が選択する働き方として残ると予想されます。
メリット
① 税金・社会保険料の負担がない
- 所得税:非課税(年収160万円まで非課税に)
- 住民税:非課税(自治体により異なる場合あり)
- 社会保険料:負担なし(配偶者の扶養)
② 配偶者控除のメリットを受けられる
- 配偶者控除:38万円(年収150万円まで満額適用、160万円まで段階的に減額)
- 配偶者の所得税・住民税の軽減
③ 家族手当などの福利厚生
- 配偶者の会社の家族手当を受けられる(企業により異なる)
- 企業によっては月5,000円~20,000円程度の手当
④ 時間的余裕がある
- 子育てや家事との両立がしやすい
- 週3〜4日、1日5時間程度の勤務が一般的
デメリット
① 収入の上限が限られる
- 年収130万円未満に抑える必要がある
- 月額約10万円程度が上限
② キャリア形成が難しい
- 責任ある仕事を任されにくい
- スキルアップや昇進の機会が限られる
③ 将来の年金額が少ない
- 国民年金のみの加入となる
- 将来の年金受給額が少ない可能性
④ 経済的自立が難しい
- 配偶者に経済的に依存
- 離婚や配偶者の失業時にリスクが高い
扶養内パートに向いている人



こんな人に向いています。
- 小さな子どもがいる方:育児との両立を優先したい
- 時間的余裕を重視する方:家庭や趣味に時間を使いたい
- 配偶者の収入が安定している方:世帯収入が十分ある
- 短期的な家計改善が目的の方:手取りを最大化したい
パートタイム(130万円~160万円)のメリット・デメリット
パートタイムは、年収130万円を超えて社会保険に加入しながらも、160万円以下で所得税の非課税メリットを受ける働き方です。2025年の税制改正で、新たに注目される働き方となっています。
メリット
① 所得税が非課税になる
- 2025年以降、年収160万円まで所得税が非課税に
- 月収約13.3万円程度まで働ける
② 将来の年金額がアップ
- 厚生年金に加入することで将来の年金額が増える
- 国民年金のみと比べて月5万円以上の差になることも
③ 社会保険の保障が充実
- 傷病手当金が受けられる(給料の2/3程度、最大1年6か月)
- 出産手当金が受けられる(産前・産後休業中の所得保障)
④ ワークライフバランスの確保
- フルタイムよりも時間的余裕がある
- 週4〜5日、1日6時間程度の勤務が一般的
デメリット
① 社会保険料の負担が発生
- 健康保険料:年間約7~10万円
- 厚生年金保険料:年間約12~15万円
- 合計で年間約20万円前後の負担
② 配偶者の扶養から外れる
- 配偶者の会社の家族手当がなくなる可能性
- 配偶者の健康保険の被扶養者でなくなる
③ 手取り収入が思ったほど増えない
- 年収が130万円→160万円に増えても、手取りは数万円程度しか増えない場合も
- 社会保険料負担と収入増のバランスを考慮する必要がある
④ 中途半端な立場になる可能性
- パートでありながら社会保険に加入する立場
- 責任と待遇のバランスが取れない場合も
パートタイムに向いている人



こんな人に向いています。
- 子どもが保育園・幼稚園に通っている方:ある程度の時間を働ける
- 将来の年金を増やしたい方:厚生年金加入のメリットを重視
- キャリアアップを目指す方:フルタイムへのステップとして
- 世帯の収入アップが必要な方:子どもの教育費など出費が増える時期
フルタイム(200万円以上)のメリット・デメリット
フルタイムは週5日、1日8時間程度のフルタイム勤務で、年収200万円以上を目指す働き方です。正社員として働く場合が多いですが、フルタイムのパートや契約社員の場合もあります。
メリット
① 収入の大幅アップ
- 年収200万円以上の安定収入
- 賞与(ボーナス)がある場合も
② キャリア形成ができる
- スキルアップや昇進の機会がある
- 将来的なキャリアパスが描ける
③ 社会的・経済的自立
- 経済的に自立できる
- 社会とのつながりが広がる
④ 充実した福利厚生
- 各種手当(住宅手当、家族手当など)
- 退職金制度や企業年金など
デメリット
① 税金・社会保険料の負担大
- 所得税・住民税が課税される
- 社会保険料の負担も大きい
② 時間的制約が大きい
- 子育てや家事との両立が難しい
- 残業や休日出勤の可能性も
③ 配偶者控除が受けられない
- 配偶者の税制上のメリットがなくなる
- 世帯全体での税負担が増える
④ 心身の負担が大きい
- 仕事と家庭の両立によるストレス
- 時間的余裕の減少
フルタイムに向いている人



こんな人に向いています。
- 子どもが小学生以上の方:子どもの自立度が高まり時間的余裕ができる
- キャリア志向が強い方:専門性を高めたい、昇進したい
- 経済的に自立したい方:将来のリスクに備えたい
- 世帯収入を大幅に増やしたい方:住宅ローンや教育費など大きな出費に備える
家庭状況別・最適な働き方診断
家庭の状況によって、最適な働き方は異なります。あなたの状況に近いパターンを見つけて、参考にしてみてください。
①未就学児がいる世帯
おすすめの働き方: 扶養内パート(130万円未満)
理由:
- 子育てとの両立を優先できる
- 保育料負担を考慮しても効率的
- 子どもの急な病気などにも対応しやすい
②小学生の子どもがいる世帯
おすすめの働き方: パートタイム(130万円~160万円)または扶養内パート
理由:
- 子どもの下校時間に合わせた働き方ができる
- 学校行事や長期休暇にも対応しやすい
- ある程度の収入を確保できる
③中高生の子どもがいる世帯
おすすめの働き方: フルタイムまたはパートタイム(150万円~160万円)
理由:
- 子どもの自立度が高まり時間的余裕ができる
- 教育費など出費が増加する時期
- キャリア形成の時間として貴重
④子育てが一段落した世帯
おすすめの働き方: フルタイム
理由:
- 時間的制約が少なくなる
- 将来の老後資金の準備が必要
- 社会とのつながりを維持・拡大できる


ライフステージに合わせた働き方の変化



ライフステージによって最適な働き方は変化します。柔軟に働き方を見直していくことが大切です。
ライフステージ別・働き方の変化モデル
【Aさんの例】キャリア志向型
- 結婚前:正社員(フルタイム)
- 子育て期(未就学児):扶養内パート(週3日)
- 子育て期(小学生):パートタイム(週4日)
- 子育て期(中高生):フルタイム復帰(正社員)
【Bさんの例】ワークライフバランス重視型
- 結婚前:正社員(フルタイム)
- 子育て期(未就学児):専業主婦→扶養内パート(週2日)
- 子育て期(小学生):扶養内パート(週3日)
- 子育て期(中高生以降):パートタイム(週4日、160万円)
長期的な視点での選択のポイント
① 将来の年金を考える
- 厚生年金の加入期間が長いほど将来の年金額が増える
- 40歳以降は厚生年金に加入する選択も検討する価値あり
② スキルの維持・向上を意識する
- 扶養内パートでも、将来のキャリアにつながる仕事を選ぶ
- 資格取得など、空いた時間を有効活用する
③ 家庭の収支バランスの変化を予測する
- 子どもの進学など、将来の大きな出費を見据える
- ライフイベントに合わせた収入計画を立てる
④ 自分自身の希望を大切にする
- 周囲の意見に流されず、自分が望む働き方を選ぶ
- キャリア、家庭、趣味など自分の優先順位を明確にする
まとめ:あなたに最適な働き方を見つけるために
2025年からの税制改正により、共働き主婦の働き方の選択肢が広がります。最後に、あなたに最適な働き方を見つけるためのステップをまとめます。
働き方を選ぶための3つのステップ
Step 1 . 現状の確認
- 家族構成や子どもの年齢、配偶者の収入など
- 自分のスキルや経験、希望する働き方
- 世帯の収支状況や将来の見通し
Step 2 . 各働き方のシミュレーション
- 扶養内、パートタイム、フルタイムそれぞれの収入と手取り
- 子育てとの両立のしやすさ
- 将来のキャリアやライフプランへの影響
Step 3 . 優先順位の決定
- 「収入」「時間」「キャリア」どれを最も重視するか
- 短期的なメリットと長期的なメリットのバランス
- 家族との話し合いと合意形成
最後に
共働き主婦の働き方には正解がありません。家庭の状況や自分の希望、価値観に合わせて最適な選択をすることが大切です。2025年からの「160万円の壁」への引き上げは、私たちの選択肢を広げてくれる変化です。この記事が、あなたの最適な働き方を見つける参考になれば幸いです。




最後までお読みいただき、ありがとうございました!
